アラフォー女性が結婚できないワケとは?決め打ちできないトロッコのジレンマ

アラフォーというと、“結婚するのは厳しいのではないか”という風評がありますね。
しかしながら、それはおそらく本人も分かっていることではないでしょうか?
「このままではまずい…。」
そう思っていても、なかなか婚活を始める勇気が出ない方も多いと思います。
焦っているのにできないのは、なぜでしょう?
今回は、アラフォー女性のみなさんが結婚できない理由を、トロッコのジレンマという観点から紐解いていきたいと思います。
アラフォー女性が結婚できない理由
前半は、もうアラフォーだから結婚できないと悩んでいるにも関わらず、行動に移すことができない理由について解説していきましょう。
この矛盾はどこからきているのでしょうか。
意思決定に影響を及ぼすトロッコのジレンマ
“トロッコのジレンマ”というのは、元々、“功利主義”という考え方にそのルーツがあります。
功利主義は倫理学や政治学に用いられ、1800年代、イギリスの哲学者“ジェレミ・ベンサム”によって提唱されました。
では早速、トロッコのジレンマについて見ていきましょう。
みなさんも一緒に考えてみてください。
ケース1
「ブレーキが壊れたトロッコが猛スピードで走っています。
その先には5人の作業員がいます。
もう一方の線路には1人の作業員がいます。
このままでは5人がトロッコにはねられ、即死するでしょう。
あなたが立っているのは、引き込み線のすぐそばです。
そして、ポイントを切り替えるスイッチを持っています。
もしあなたがポイントを切り替えれば、5人は助かります。
しかし、切り替えると1人の作業員が即死してしまいます。
選択肢は2つ。
② 何もしないで5人を犠牲にする
② ポイントを切り替えて1人を犠牲にする」
さて、あなたならどちらを選びますか?
① を選択した方は、功利主義と言えます。
では、以下のような場合であれば、どうでしょうか?
ケース2
「橋の上にあなたと、とても太った見知らぬ人がいます。
橋の下には、5人の作業員がいます。
そこへ、ブレーキの壊れたトロッコが走ってきました。
ここでも選択肢は2つ。
① 隣の太った見知らぬ人を橋の上から線路へ突き落とし、トロッコの進路を阻む
② 何もしない
※ちなみに、自分が飛び降りるというのはだめです。」
以上が、トロッコのジレンマと言われるお話です。
さて、あなたは、強いて言うならどちらを選ぶでしょうか。
ケース2の方は、太った見知らぬ人があなたを見ているか・いないかでも、どちらを選択するかが変わってきそうですよね。
どちらも①を選んだという方は、超功利主義であると言えます。
人が持って生まれた感情というシステム
選択肢①と②は、“感情があるか・ないか”という違いになります。
ケース1のように、相手から遠ざかっていると、まだ感情の振れ幅が小さくてすみますが、ケース2のように相手が近くにいると、
感情の振れ幅が大きく「自分は殺人をするのだ」という感情を抱いてしまうでしょう。
人には、持って生まれた感情があります。
感情というのは、時折、私たちを実利的選択肢から遠ざけてしまいます。
“良いと分かっていても、できない”
その裏には、感情というシステムが働いているのです。
功利主義であるということ
では、功利主義の全てが良いかというと、そうではありません。
感情というシステムは喜怒哀楽をもたらし、私たちに幸せの感じ方を教えてくれます。
分かっていてもできない、という経験は、誰しもあるでしょう。
例えば、私たちは学生時代、“勉強すると自分の将来の可能性が広がる”と分かっていても、なかなか勉強できなかったではありませんか。
トロッコのジレンマ、勉強、婚活、全てにおいて気が進まないのは、“どちらを選んでも辛い”ということが分かっているからです。
アラフォー女性が結婚できないのは、いずれにせよ、嫌な選択肢しか存在しないと感じているからでしょう。
アラフォー女性が結婚できないと悩む前に
辛い選択肢を強いて選ばなければならない局面ほど、億劫なことはありません。
しかしながら、先延ばしにしていても、いずれ選択しなければならない日がやってきます。
後半は、アラフォーが結婚できないと悩む前に、どのようなことを志していけばよいのか、お話していきたいと思います。
現状維持は状況をさらに悪化させる
アラフォーの婚活事情は決して良いとは言えませんが、結婚できないと嘆き、殻に閉じこもっているより行動に移した方がずっと良いと思います。
選びたくないからと、現状維持を貫き通していては、状況はさらに悪化するでしょう。
アラフィフの結婚はさらに困難を極めます。
婚活は、大抵の人にとって忙しく、限られた時間の中で行うことになりますから、アラフォーだから結婚できないと悩んでいる時間はありません。
選択の拒否は、幸福への道を自ら閉ざしてしまう危険性を孕んでいます。
一見、現状維持は安パイのように感じますが、美しい選択とは言い難いのです。
言ってしまえば、“アラフォーだから結婚できないと悩む自分”を選んでいるということになります。
それって、ひとり相撲ですよね。
あらかじめ決められた幸福などない
「結婚すると自分の時間がなくなる」
「趣味にお金を使えなくなる」
「自分より家族を優先させなければならない」
そう、思っている方も多いでしょう。
まわりの既婚者を見て、アラフォーで結婚できない自分には、到底真似できないと感じているのかもしれません。
とはいえ、あらかじめ決められた幸福など存在しないのです。
幸福は、自分で作り上げていくものであって、他者から与えられるものではありません。
アラフォーだから結婚できないと放り投げている以上、いつまで経っても幸福が訪れることはないでしょう。
あなたは今、笑っていますか?
アラフォーだから結婚できないと悩んでいるくらいなら、先に進みましょう。
初めの一歩を踏み出す勇気を
誰しも、初めの一歩を踏み出すことは、とても勇気がいることです。
何かを決め打つというのは、それだけでストレスがかかることですからね。
決めたくない、という気持ちはとてもよく分かります。
しかし、決め打つというのは、既婚者であれば皆が乗り越えてきた道です。
結婚したい気持ちが1%でもあるなら、行動に移してみませんか?
「アラフォーになったらもう結婚できない」と決めつけず、できることから始めましょう。
アラフォー女性が決断し行動するために
ここまでの話を聞いて、やっぱり決断しなくてもいいやと感じる人は少ないでしょう。
多くの人が決断し、行動しなくてはいけないと感じたはずです。
しかし、ここで再度理解したからといってすぐに行動できないのが人間の性。
ここでもトロッコのジレンマが働いてしまうようですね。
理解してもまだ抜け出せないトロッコのジレンマから解放されるためにはどうすればいいのでしょうか。
ここでは、結婚できないジレンマともいえる状況から抜け出す方法をご提案させていただきましょう。
自分にノルマを課し達成できなければ罰を与える
決断し行動することができないのは、行動しなくてはよくないことはわかっているけれど選択し行動した先は苦しいとわかっているからだという話でしたよね。
結婚のジレンマでの問題は、行動しないことによる苦痛が遠い将来に訪れるということです。
そのせいで、近い将来に来る苦痛を遠い将来に来る苦痛を比べているつもりが、近い将来に来る苦痛と近い将来に来る現状維持を比べることになってしまっているのです。
行動しないときの言い訳が、「まだ大丈夫だろう」とか「今は幸せだから問題ない」といったように、今や近い未来を対象にしていることがいい証拠です。
では、どうすればいいのでしょうか。
答えは簡単です。
将来の苦痛を今にもってきて、行動しないことの方がつらい状況にしてあげればよいのです。
たとえば、1か月の間に婚活パーティーに5回行って10人の人に声をかけなければ、10km走るなどでしょうか。
ここでのコツは、ノルマを達成できそうなものにし、罰を何か婚活の役に立つものにすることです。
そうすることで、万が一罰を受けたとしても、次の婚活にさらに良い状態で臨むことができるという2段構えを用意することができるからです。
罰を友人に手伝ってもらうというのも強制力が強まるためおすすめです。
荒療治ではありますが、決断し行動するためには効果は抜群だと考えられます。
まとめ
アラフォーが結婚できないのは、未婚・既婚、どちらを選んでも、億劫で辛い選択を余儀なくされるジレンマを抱えているからでしょう。
現状維持のままでいても、いずれは決め打たなければならない時がやってきます。
もしもあなたに少しでも結婚したいという気持ちがあるなら、今からでも決して遅くはありません。
婚活をしてみて、その上でまた考えてみてください。
人間というのは、やったことに対して後悔することは少ないですが、やらなかったことに対する後悔は、妄想という力を借りて、どこまでも膨れ上がります。
後悔しないためにも、アラフォーだから結婚できないと諦めるのではなく、前に向かって生きる道を選びましょう。
あなたが笑顔でいられる道筋ができることを、願っています。